ART OSAKA 2019
2019.7.5-2019.7.7
14:00-20:00 7/5 プレビュー(招待・プレス)
11:00-20:00 7/6 一般公開
11:00-19:00 7/7 一般公開
入場は終了1時間前まで
1800円/日
ホテルグランヴィア大阪 26F
大阪市北区梅田3-1-1
ART OSAKA 2019
〇〇〇
大阪で開催される現代美術をメインとした展示会「ART OSAKA」。
ギャラリーには数多く通っているつもりだったけど、ART OSAKAは初めて。
今回は第17回とのことで、結構前から開催されていたことを今更知る。
参加ギャラリーは国内外54ギャラリーとのこと。
その中で印象に残った作品について書いています。
Room #6104
MATSUO MEGUMI +VOICE GALLERY pfs/w(京都)
橋本幸士さん
「formula on a blackboad(1)」
「formula on a blackboad(2)」
黒板に数式が書かれているもの。積分とかはわかるけど意味するものはわからない。
「頭の中の時空(1)」
「頭の中の時空(2)」
「頭の中の時空(3)」
紙に書かれた数式やグラフなど。
この紙は後に発表される論文を書くための思考を記述したもので、その論文もプリントされて渡されるという。
橋本幸士さんは超ひも理論の研究をされている大阪大学の教授。
何度か講演会を聴講しに行ったことがある。
MATSUO MEGUMI +VOICE GALLERY pfs/wは2017年の西村勇人さんの写真展示関連でつながりがあったのかな。
2017年のKG+では西村さんが撮影した数式の書かれた黒板の写真を展示されていたが、今回は板書した黒板そのものを作品として展示したんだな。
Room #6105
+1art(大阪)
山下裕美子さん
「かたちの殻」
入り口入ってすぐに展示。
何かにかぶせるような布製の物をイメージできる作品。
てっぺんの糸がほつれているのが生々しい。
「fossil series」
紙のように薄い磁器作品。
紙コップやレターセット、ハンカチを模した磁器。磁器とは思えない作品。
磁器による紙や布の質感の表現が素晴らしい。
先日開催されていた個展に行けなかったので、今回作品を見ることができてよかった。
石橋志郎さん
日本画の画材でグレー地に淡く白い雲のような絵画。
作家さんと話。
作品は何かをイメージして描いているわけではないそうだ。
遠くから見るとグレー地に白い雲のような感じに淡くぼかした絵に見えるのだが、近くで見ると、白い雲のようなものは輪郭が明確に描かれている。この描き方も興味深い。
Room #6101
京都市立芸術大学「京芸 transmit program: ART OSAKA version」
先日、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて鑑賞した展示のART OSAKA版か。
寺岡波瑠さん
因島の造船所を産業遺産として設定し、短歌とイラストで表現。
ユニットバスでは、谷崎潤一郎「陰翳礼讃」をモチーフにした作品。
小説内に「厠」が出て来るのでトイレのあるユニットバスで展示したという。
作家さんと話。
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでの展示や「不条理建築」についての話など。
Room #6314
Nii Fine Arts
稲田早紀さん
いつものシロツメクサだけではなく、あじさいやアザミなどの花の絵が並ぶ。
月桃の花の絵と実の絵があった。
葉をお茶にすると美味しいそうで、この作家さんらしいなと。
浅野真一さん
カリンの実の絵のリアリズム。こういうのも好きなんだよな。
Room #6311
YOD Gallery
竹内 紘三さん
陶器と木を組み合わせたオブジェ。
角柱を重ねてくっつけたような形状。
次回YOD Galleryで個展をされるとのこと。
刺繍する犬さん
音楽関係の機材がテーマ。
機材のダイヤルやキーボードの刺繍が面白い。
それをポーチにしたり、ジュラルミンケースの中に入れてみたり。
藤原正和さん
「むしず」
「虫唾が走る」の「むしず」だろう。
円形のフラットな板に多数の黒いカプセル。それががたがた動く。
磁石を用いて動かしているようだ。
長沢優希さん
発泡スチロールビーズをつなげた作品。
先日個展で鑑賞した作品。
Room #6305
studio J
池田慎さん
編んだ長い電線で結線された、真ん中で切断されたラジオ。
ちゃんとラジオとして使えているところがいい。
水鉄砲の中に銃弾を入れている作品。
写真に刺繍を施している作品。
これは上手いと思う。一目見て面白いと思わせる作品。
増子博子さん
盆栽のペン画。細い線で緻密に描かれた絵画。
しかし、それに太くて黒い線が大胆に描かれ、下の絵が消えてしまっている。
作家さんによると、この太くて黒い線は描画している自らの手の動きを表しているそうだ。
描いている絵自体ではなく、自分の手の動きを示す線でこの描こうとしている絵を表現する方向に向かっているとの話。
阿波野由起夫さん
架空の民族の絵画。
女性の髪の毛が波打ち、周りには魚が泳ぐ。
かと思えば下には蓮の葉があり、果たして水の中なのか上なのかと思わせる構成が面白い。
Room #6224
eitoeiko
硬軟
モスキートルーム
蚊も喫煙者も叩かれる運命だけれども、古代の蚊が琥珀に入っているとありがたがられる。だからタバコの吸い殻も琥珀に入っていればありがたがられるんじゃないか。
そんな考えで琥珀様の樹脂にタバコの吸殻を入れて、恐竜の形に加工している作品ができあがった。この部屋のコンセプトを如実に示した作品。
他にもタバコの吸い殻を拾っていく動画を逆再生した映像など、喫煙、喫煙者をモチーフにした作品が展示されていた。
Room #6315
GALLERY APA
小林広恵さん
自然の中の女性のイラスト。とてもみずみずしい感じ。
入り口近くのモノクロのイラストが展示されていたがこれもいい。
橋寛憲さん
針金アート。
半立体で自立するので飾り易そう。
太いアルミワイヤーを使っている。
Room #6014
アイン ソフ ディスパッチ
鈴木淳夫さん
アクリル絵具を厚塗りして削る。
削ったものを作品の前に山盛りにしているのがいい表現だと感じる。