荒木高子展−心の深淵に迫る−
2011.12.10-2012.2.26 月休
10:00-18:00
兵庫陶芸美術館
兵庫県篠山市今田町上立杭4
聖書シリーズが圧巻。
「灰羽連盟」と言うアニメで出てきた「本の化石」、それを彷彿とさせるものだと感じて見に行こうと思ったのだが、想像したものよりもすごい作品だった。
陶器でここまで表現できるものなのかと思わせるものだった。
実際の作品をぜひ見てもらいたい。
「砂の聖書」がまさしく「本の化石」、遺跡から出土されてもおかしくないような質感。
また、ページの1枚1枚がリアルに表現された聖書をモチーフにした作品、本当にこれは陶器なのだろうかと感じさせる。
その中でちょっと面白いと思ったのが「黄金のパン」と言う作品。
2つに割ったパンをかたどった作品なのだが、その表面に聖書の文字が薄く印刷されているのが見える。
「人はパンのみにて生きるにあらず」という言葉が浮かんでくる。
作家曰く、やきものらしくないものを作りたかったとのことだったが、その通りの作品だった。
またリスペクトできる作家が現れた。
図録を見ていると、荒木高子氏が梅田に画廊を開いた時の話として、吉原治良氏の「具体」グループについて挙げているのを見つけた。
昨日見に行った「今井祝雄“具体大学のころ”」の具体とはまさしくこの具体であり、こんな所でつながっていたとはとても面白いと感じた。
こういう意外なつながりを見つけるのは面白い。