<宇宙は縦・横・高さだけなのか? 〜超ひも理論と高次元の世界〜>
2017.2.21
19:00-20:00
アートエリアB1
大阪市北区中之島1-1-1 京阪電車中之島線なにわ橋駅 B1コンコース
ゲスト:橋本幸士さん (大阪大学大学院理学系研究科教授)
カフェマスター:若林魁人さん(大阪大学大学院基礎工学研究科)、近藤成美さん(大阪大学大学院理学研究科)
カフェマスターの挨拶後、橋本幸士さんの登壇。
橋本教授の著書を漫画化した、「マンガ 超ひも理論をパパに習ってみた。〜天才物理学者・浪速阪教授の70分講義〜」のイメージPVを見る。
マンガの絵に音楽を付けて仕上げている。歌も入ってなかなか本格派。
PVを見終わり、話が始まる。
縦、横、高さは例えば直方体の体積を求めるときに公式に出てくる。
直方体の体積=縦×横×高さ
そう計算すればうまくいく、世の中で使うのには支障がない。
しかし、縦、横、高さとは何だとは問わない。
それを考えるのが理学部。
この様にすぐには何の役にも立たない(実用性がない)ことを考える学部が理学部。
そして本題の「超ひも理論」についての話が始まる。
超ひもで世界ができていると考えると、
1)世の中の仕組みがわかる。 2)最大の謎:重力がわかる。
1)世の中の仕組みがわかる。
現在見つかっている素粒子は17種類。その素粒子が「超ひも」でできていると考えてみる。
ちなみに「素粒子」とは人類が知る最小構成物のこと。
ここで「光子」(光)について考える。
光子が(開いた)超ひもであるとすると、超ひもは振動することができるので偏光を説明できる。
ただし、これは未検証である。
2)最大の謎:重力がわかる。
「重力」は(閉じた)超ひもであると考えてみる。
開いたひも(光)が下から上へ移動するときの軌跡はある曲面になるが、それを縦に輪切りにすると閉じたひもが現れる。
この輪切りの断面の形状の閉じたひもを考えるとこの輪切り方向と垂直に移動した軌跡もこの曲線になる。
このように開いたひも(光)も閉じたひも(重力)も同じもので解釈が違うと考えられる。
ひもの移動の方向も違う次元で考えられるので光は異次元重力だと考えることができる。
量子力学で粒子と波の二面性があるのと同様に光と重力も同じものを見ていると考えられるかも知れない。
ただしこれは未検証である。
ここで少し話題が変わって、二次元小説の話。
橋本先生が考え、話題となった何通りにも読める小説。
今日はこれの短いバージョンで二次元俳句(二次元川柳)を作ってみよう。
と四角い枠が書かれた紙を渡される。
しばらく時間を取って二次元俳句を作る。
有志の参加者の作品の発表。私は完成できなかった。
最後の5文字がうまく合わず。残念。
話は戻る。
素粒子17種類を円形に並べた図。
隣同士は引っ付くことができるなど、ある規則で並べられている。
宇宙のすべてを記述する数式である「素粒子の標準模型の作用(1967-2012)」
まだこれは完全ではなく、これで説明できないことを説明しようとしているのが超ひも理論である。
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超ひも理論(超弦理論)を知ったのは20年程前、何となく英語の本を読んでみようということで「HYPERSPACE」と言うタイトルのペーパーバックを購入して読んだ時だった。
結局全部は読み通せずに本もどこにあるのやらわからなくなってしまった。
素粒子を粒子(点)ではなくてひも(弦)と考えることでいろいろなことが説明できるとのことで、なんかすごいなあと(語彙力貧困)。
それで世界は時間を含めて4次元だと思ってるけど、11次元じゃないかとかいう話だった。
SFよりもSFしているような感じでワクワクしたものだった。
こういうわからないけどワクワクさせるものっていい。
講演で聴いた、光と重力が表裏一体だっていう話はとても面白い。
点よりもひもの方がいろいろな機能を持たせられるのでこの様なこともできるんだな。
この世界がどのようにできているのかなんて知らなくても生きていけるけど、そういうことを研究している人もいる。超ひも理論を研究している人の数はパンダの数ほどだという。
宇宙のすべてを記述する数式である「素粒子の標準模型の作用」については以前、■青い地球はてのひら。(2016.11.12)にて参照した橋本先生が講演している光景をツイートしたものを見かけたのが最初の遭遇。
そしてここから巡音ルカ「into the BRANEWORLD.」(kvold)につながったのが面白い。
最後にギャラリーについて。
京阪電車中之島線なにわ橋駅。ここを降りて少し行くとギャラリースペースがあります。
ここで行われていた講演会には何度か来たことがある。
そう言えば地域猫の講演もあったな。