仕事が終わって、いつものようにバス停まで走る。

 バス停に着いてから気がついた。今日は休日で、ダイヤが違うかも知れない。
 案の定、ダイヤは違っていて、走っても間にあわなそうな時刻にバスは来ていたようだ。

 次のバスまでちょっとあるから、向かいのコンビニで時間をつぶそうと思ったのが運のつき。ふと道路を見ると、乗ろうとしていたバスが通り過ぎていく。

 おれは思わず走って追いかけた。バスが信号に引っかかって止まっていたから、余計追いつけると勘違いして、走り続けた。
 しかし、バスとの距離は無情にもどんどん大きくなっていく。

 “次のバス停でちょっと長い時間止まってくれたら、追いつけるかも。”

 そう思って、次のバス停を見ると、客がいない・・・。
 バスはそのバス停を通り過ぎていく。もう追いつけない。


 走り疲れて、とぼとぼと歩道を歩いていると、道の側溝の中に赤いものが。
 よく見ると、アメリカザリガニだ。これでもかと言わんばかりに、あちこちにうようよしている。

 思わずカメラを取り出し、写真を撮り始めた。
 ザリガニたちは水の中なので、水面で光が反射して撮り難い。かと言って、水面に近寄ると、それを察知してザリガニたちは逃げる。なかなかうまく撮れない。

 人が通り過ぎるのを気にせずに(ちょっと気になるが)、側溝にうずくまるようにして撮影していく。うまく写っていればいいが。

 何とか、何枚か撮れたようだ。次のバスが見えたので、バス停へまたもや走っていった。今度はちゃんと乗れた。


 それにしても、いい被写体を見つけたもんだ。思えば、ザリガニを見つけたところは、歩いて通ることは全くないのだから・・・。

 人間、万事塞翁が馬、やな。

人間、万事塞翁が馬。
 写り悪いな・・・・。